ここ数か月の間に日本各地で、震度4以上の地震が頻発しています。地震が起こるたびに、防災グッズをそろえておこうという気になるものの、一体何からそろえていいのかわからず、そのままになっていませんか?地震が気になる今こそ、防災意識を高めるチャンスです。いざという時のためにも、非常持ち出し袋を用意してみませんか?中身に必要なものをご紹介していきます。

非常用持ち出し袋の用意の仕方

〇市販の非常持ち出し袋のセットを購入する
一番手っ取り早く用意する方法としては市販の非常持ち出し袋を用意することです。これを買っておけば、非常時に必要なものが一通りそろっています。中身も防災士が選んだものや、女性用、子ども・赤ちゃん用など必要に応じて自分で選ぶこともできます。
また、リュック自体が防火・防水素材や反射材・蓄光材を使用しているなど、一般的なリュックとは違った防災に特化した仕様になっているものも多いです。
ただし、やはり価格は高くなります。仮に家族4人分の防災セットを購入したとなると中身にもよりますが3~4万円ほどかかります。中には、家庭内で用意できるものや、自分にとって必要なものが入っていない場合もあるので買ってそのまま放置しておくのではなく、必ず中身を確認し、自分仕様にカスタマイズするようにしましょう。

〇自分で一から揃える
自分で一からそろえるのは大変そうに思うかもしれませんが、リストさえ作ってしまえば、それをそろえるだけで非常持ち出し袋が完成します。しかも、防災グッズのほとんどは100均でそろえることができます。リストを持って100均でそろえられるだけそろえた後、足りない分だけ買い足すかたちで十分なバッグが出来上がります。

まず、非常持ち出し袋としてリュックを用意しましょう。基本的には、人数分のリュックを用意したいですが、難しい場合は大人のみでもかまいません。次に中身に必要なものをリストアップしていきましょう。(首相官邸発表の「災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~」より)
・水
・食料

まずこの2つは必須です。水は500mlのものを人数分用意しておきましょう。食料は缶詰のようにすぐ食べられるものやカップ麺・フリーズドライ、乾パンなどの日持ちのするものが良いです。
・貴重品(現金、健康保険証や運転免許証の写しなど)
・救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
・ヘルメット、防災ずきん
・マスク
・軍手
・懐中電灯
・衣類
・下着
・毛布、タオル
・携帯ラジオ、予備電池
・携帯電話の充電器
・使い捨てカイロ
・ウェットティッシュ
・洗面用具
・携帯トイレ
これらの大半は100均でそろいます。しかし、ラジオや懐中電灯など、100均では心もとない場合もあるので、確認の上、必要であればグレードを上げて用意した方がいいかもしれません。

〇個人的に必要なもの
一般的なリストで用意したとしても、必ず足りないものが出てきます。それは個人的に必要としているものです。例えば、持病のある人なら常用している薬、女性なら生理用品やサニタリーショーツ、赤ちゃんのいる人は離乳食やミルクなどを用意しておきましょう。目の悪い人はコンタクトや予備の眼鏡も入れておくと安心です。

〇入れ物はリュックがいいの?
必ずしもリュックである必要はありませんが、体にフィットしている方が重さの負担を感じにくいと言われています。キャリーケースなどの方が良さようにも思えますが、いざというとき段差にキャスターを取られてしまうこともあるので注意したいです。また、重さの目安としては成人男性の場合は15kgまで、成人女性の場合は10kgまでと言われています。とは言え、リュックの形や人によっては感じ方が違うため一度背負って確認しておきましょう。

非常持ち出し袋は、季節ごとに必要なものが変わるので、基本的には年に2~3度は中身のチェックが必要です。防災グッズは用意だけして、使わずに済むというのがベストですが、中身の更新だけは忘れずに行いましょう。