花登筐さんのテレビドラマ

 小さいころから花登筐さん作の『堂島』『船場』『道頓堀』『あかんたれ』『細腕繁盛記』『どてらい奴』などのテレビを見て育ってきました。
家にテレビが付いた小学五年生の頃の楽しみは、それを毎週見ることでした。
大阪の米相場の『堂島』、繊維問屋の『船場』に出ていた、本郷功次郎さんが懐かしく思い出されます。

ドラマのストーリー

 テレビドラマの少ないころでしたが、その配役は、世の中にこんないじわるな人がいるんだろうかと思うような嫁いびりの姑、手柄を一人占めにするせこい先輩の丁稚や、アホな若旦那、立派な大旦那と、お決まりの配役で、主人公はいじめにいじめられ、困難に次ぐ困難の連続、おかみさんから、先輩の丁稚から、またある時は取引先から、毎週毎週いじめられたり事件に巻き込まれたりする。
しかしそんな中、誰か優しく応援をしてくれる人が現れ、くじけそうになる気持ちを立て直し、また頑張る。
ただ頑張るだけでなく、主人公なりのアイデアと工夫をこらし、そして「今できることを頑張る」「当たり前のことを頑張る」、どんなにいじめられようが、決して逃げず、投げ出さず、また、おとしいれられても人のせいにせず、前向きに明るく強く生きてゆく、そんな姿に共感をおぼえ、そして感動し、次第に誤解が解け、少しずつ皆がよき理解者になってくれ、協力者になってくれる。
おとしいれようとした悪い奴は改心するか、その場から立ち去ってゆく。
そこに主人公の成功してゆく場ができ、そして大成をなしてゆく。
明るい未来が花開く、涙と泣き笑いと感動に物語がそこにありました。

今、この年齢になって、三十数年間のドラマを思い出してみると、なんだか自分が歩んできた実社会、実生活にも重なる配役や場面がたくさんあったように思います。
皆さんの周りはどうですか?

自分に置き換えた時に

 いじわるな人やえこひいきな上司、自分のことしか考えないわがまま娘とか。
また、次から次にイヤな事件が起きてストレスいっぱいになることはありませんか。
そんなとき、わたしはいつも昔のドラマの主人公を思い出して
「真面目に親切に一生懸命に、今できることをやっていれば最後には、必ず、この人たちも理解してくれる!」
と思って乗り越えようと努力しています。
なかなかすんなりとはいきませんが、これもまた人生ドラマです。

私の好きな言葉

 私の好きな言葉は

『健気』―けなげな心
『直向』―ひたむきな姿勢

そして『真摯』―しんしな態度 です。
こんな生き方を生涯つらぬきたい。

物の見方・考え方のヒント
・あたりまえのことをあたりまえに頑張る
・必ず明るい未来が待っていることを信じる
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伊達公子さん出演 NHK「課外授業」という番組

 NHKで「課外授業」という番組があります。

これは、各分野で活躍されている時の人が、母校の小学校に帰り、一日教師となって、一つのクラスを受け持ちその人の物の見方・考え方を子供に授業という形で学んでもらう番組です。
その中で、テニスプレーヤーの伊達公子さんの授業がありました。

伊達公子さんが行った授業

 一時間目は、教室で自己紹介やテニスの紹介がありました。
その中で、伊達さんは子供たちに「難しいことに挑戦していくと、それより易しいことは簡単にできるようになるんだよ」と語りかけました。
その言葉に子供たちはキョトンとしていましたが、それは次の授業の体験で身体で知ることができました。
 二時間目は、いよいよ運動場でテニス!とはいきません。まず、伊達さんは、子供たち全員にラケットの上でボールをバウンドさせる回数を競争させました。
 すると一回しかできない子も多く、結構回数のできる男の子もいたり、しかし殆どの子供たちが上手くできません。


 そこで伊達さんは、ケンケンをさせながら、さっきと同じようにバウンドさせました。
これはとても難しく、全くできない子も多く、おとなしそうな一人の女の子は泣き出しました。
それを励まし、何回も何回もチャレンジさせます。そして、今度は、最初の普通のバウンドをさせてみました。
するとなんと驚きです。全員が簡単にできるのです。泣いていた女の子も100回以上もできるではありませんか。
運動場は達成感の感性に湧き、皆明るい自信に満ちた顔になっていました。
 この教え方を見て、伊達さんの優しさ、そして、謙虚な姿勢の中にものすごく積極的な生き方を感じました。

伊達公子選手について

 彼女は6才でテニスを始め、18才まで殆ど目立たず、世界の舞台で活躍するなんて誰も思いませんでした。
 しかし彼女は細く小さな体の欠点を、ある秘策を身につけることでカバーし、世界の檜舞台に立つことができたのです。
それは、「ライジングショット」といって、相手のサーブを一歩前に踏み出して打つというものです。
サーブが頂点に達するより手前のスピードのある時に打つと、威力のあるボールを打ち返すことができるのです。
 最初はさすがの彼女も時速200km近いスピードのボールには、一歩前に出る怖さに震えたそうです。
 しかし、その困難に積極的に立ち向かった結果、彼女はあのキャシャな身体で、世界第9位までのぼっていくことができたのだと思います。

わたしたちの生活の中で

 優しさや謙虚さや奥ゆかしさは、勝負の世界では、時として弱さとなります。
勝つためには、一歩前に踏み込む勇気と強さが求められます。

 私たちの日常の仕事や生活の中にもその”勝負の時”が幾度となくあります。
そんな時、伊達さんの様に一歩前に出る積極的な生き方をしたいですね。

物の見方・考え方のヒント
・難しいことに挑戦すると、易しいことは簡単にできる
・一歩前に踏み込む積極性を持つ
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